とある事情から、LinixPCのGUI環境を、いろいろなPCから操作できる様にする必要が発生したので、その時の環境構築時の手順を書き留めてみます。
※今回ログイン対象マシンのOSは CentOS6 を使用しましたが、OSのインストールについてはたくさんのサイトで説明されているのでここでは割愛します。
1.構築する環境の必須条件をきめる
今回の環境構築では、
(1) サーバ側OSはCentOS。
(2) LAN経由でつながっている外部PCからサーバ側にログインでき、かつ、GUI環境で操作できる事。(直接ログイン時と同様の操作が可能な事。)
(3) 外部PCのOSはWindows系がメインとなる予定。(=Windows環境からサーバをGUIで操作したい)
(4) VNCは使わない(使えない)。
が今回の環境構築時の条件。(4)のVNCは、いろいろなところで使用&説明されているので一般的&簡単ではあるのですが、実験してみたところ、使 用者側の環境では操作感があまりにも悪かったので却下に。
環境さえ整っていれば簡単に環境構築できたとおもわれるのでちょっと残念。(決してVNCが悪い わけではありません。念のため。)
というわけで、ポイントは、VNCを使用せずにどうやって要求の操作環境を構築するか・・・になるともいえますね。
まぁ、方法がないのであればVNCで我慢してもらうしかないのですが、「LinuxのGUI環境へのアプローチ」ということであれば、VNCを使わずとも、 WindowsPCからでもX-Window対応クライアントがあればよいのだが・・・ということで調べてみました。
すると、やはり VNCと同様で、Windows系OS にも無料でX-windowのクライアントとなるソフトウエアが公開されてました。いい世の中ですね。(”Xming“といいますが、インストールするだけで接続先を指定するだけなのでいずれ機会があればということで。)
簡単にテストしてみたところ、無線LAN環境経由でも操作のスポンスはそれほど悪くなかったので、X-Window利用で環境構築する方向で進めることにします。
2.サーバ側の設定を変更してみる
サーバ側はCentOSと言うわけで、そもそものGUI環境はX-Windowで実現されているようなもの。簡単にいえば、これを外部で使用できるようにすればよいだけです。
本来は、XDM(X Window Display Manager)の設定変更となるのですが、CentOSでは同じ役割をGDM(GNOME Display Manager)が行っているのでこちらの設定を以下の要領で変更します。
(1)/etc/gdm/custom.conf の確認
custom.conf の”[xdmcp]”の項目の記述が、以下のようになっていることを確認し、違っていれば変更します。
・/etc/gdm/custom.conf
:
(中略)
:
[xdmcp]
Enable=true ←この行(記述)が無いと(有効にしないと)いけない。無ければ追加。違っていれば変更する。
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
:
(以降省略)
:
(2)GDMを再起動
設定書き換え後に以下のコマンドでGDMを再起動する。(コマンド実行できればOS再起動の必要はなかったです。)
gdm-restart
(3)ファイアウォールの設定変更
/etc/sysconfig/iptables に、
-A INPUT -m state –state NEW -m udp -p udp –dport 177 -j ACCEPT
-A INPUT -m state –state NEW -m tcp -p tcp –dport 7100 -j ACCEPT
の記述があることを確認し(なければ追加)、外部からアクセスするポートを開ける。
(4)ファイアウォール(サービス)の再起動
以下のコマンドにより、ファイアウォール(サービス)を再起動する。(エラーが出ないことを確認しましょう)
/sbin/service iptables restart
(6)xinetd の設定
/etc/hosts.allow に、以下の記述を追加して xinetdでgdmを許可する。 (最初には記述は含まれていないはず)
gdm : 192.168.1.xxx/255.255.255.0 : allow
※ipアドレスは実環境に合わせること。
以上の設定により、サーバに外部からアクセス可能になっているはずです。
さて、残るはクライアント側からどうやってアクセスするか...ですが、それは後ほど改めて。
それではまた~